夫の不倫が発覚した日から、私の心は大きく揺れ続けました。
信じていた相手に裏切られた苦しみ、子どもの前では笑顔を見せなければならない母としての責任。
当時の私が抱えていた想いと、そこから少しずつ気づき始めた「自分の人生を守る」という意識。
これは、あの頃の私と同じように悩みを抱える方に届いてほしい記録です。
傷ついた心が教えてくれた、本当に大切なこと
夫の浮気を知ったあの日から、私は毎日「この先どう生きていけばいいのか」ばかりを考えるようになりました。
当時、私たち家族は夫の転勤で遠方に住んでおり、私の実家は飛行機を乗り継がないと帰れないような距離にありました。
母はずっと「夫くん、浮気してるんじゃない?」と心配していました。
それでも私は「そんなことないと思うよ」と、必死に夫をかばっていたのです。
でも、母の勘は正しかった。
夫は家族を裏切っていました。
信じていたからこその絶望
当時の私は、毎日ごはんも喉を通らず、それでも母として、妻として「普通のふり」を続けていました。
子どもに心配をかけないように笑って、料理を作り、家事も育児もこなす。
でも、心の中は壊れそうなほどボロボロだったんです。
それでも夫を信じたかった
「どうして浮気したの?」
と何度も聞いても、夫の返事はいつもこうでした。
「もう終わったことだから蒸し返さないでくれ」
私の心は、何度も何度も踏みにじられていました。
それでも私は当時、「夫の心を取り戻したい」「また愛されたい」と願っていたのです。
今ならはっきりわかります。
これは「サレラリ期」というものだったのだと。
優しさでは守れなかったもの
私は、夫がどうすれば反省するのかを考え、問いかけ、話し合いを試みました。
「その女性と再婚すればいいじゃない」
「その子どもも一緒に育てたらどう?」
そんな強い言葉を口にしたこともありました。
でも、夫には人の気持ちを想像する力がありませんでした。
子どものことより、自分を守りたい。
家事も育児も手伝わず、実家でも「何もできない子」と言われて育ってきた人でした。
あの時の自分に伝えたいこと
今となっては思います。
あの時に、見切りをつけて離れることもできたのではないかと。
でも、専業主婦で経済的にも自由がない中、子どもを抱えて逃げることは簡単ではありませんでした。
だから私は、少しずつあきらめながら、生活の中に「心を閉じていく」方法を選ぶようになっていったのです。
そして今、私は
あの頃の自分は、「こんな夫のために、自分の命を犠牲にするなんて」と思っていました。
今の私は、はっきり言えます。
そんな価値のない人のために、あなたの大切な人生を壊す必要はない。
もし、今これを読んでくださっている方が同じような悩みを抱えていたら、どうか思い出してほしいのです。
あなたは、誰かの犠牲になって終わるために生きているわけではありません。
あなたの人生は、これから続いていく。
どんな小さな一歩でも、「自分を守るために動いたあなた」は、間違っていないのです。