夫の浮気が発覚したあの日、私の心は完全に折れていました。
実家に帰りたい、でも遠すぎる。
死んでしまいたい、でも子どもを置いてはいけない――。
そんな思いがぐるぐると頭を巡り、周囲に打ち明けることもできず、ただ一人で悩み続けていました。
当時の私は、行政や法律相談などに頼るという発想すら持っておらず、「誰にも言えないこと」として、すべてを自分の中に閉じ込めていたのです。
けれど今回、私はついに“相談先”にたどり着くことができました。
無料の法律相談が「弁護士に話すハードル」を下げてくれた
まず利用したのは、市役所で案内されていた無料の法律相談。
※詳しくは前回の記事「モラハラだったと気づいた日。無料の女性相談で知った私の選択肢」をご覧ください。
この相談をきっかけに、「弁護士に相談すること=特別な人だけがするもの」という思い込みが、少しずつ崩れていきました。
個人でやっている法律事務所でも「初回無料相談」を設けている場合がありますが、やはり行政を通した相談は、安心感があります。
ただ、こうした情報は、こちらから積極的に探さなければ見つからないことも多く、知識のないままでは、そもそも存在すら知らないまま終わってしまうこともあるのです。
このとき、「知識を持つことは自分を守る力になる」と強く感じました。
法テラスを勧めてくれたのは、思いがけないSNSのつながりだった
「もっと色々な弁護士の先生にも相談してみたい」
そう思いながらも、実際に依頼となるとお金が必要。
「やっぱり私には無理かもしれない……」と諦めかけていたそのとき、ある友人から思いがけないメッセージが届きました。
それは、子どもが小さいころに知り合ったママ友。
お互い引っ越してなかなか会えなくなっていたけれど、細く長くSNSでつながっていた方からのDMでした。
「実は長年法律事務所で働いているんだけど、“法テラス”を使うといいよ」
私はその言葉にすがる思いで、「法テラス」の公式サイトを検索。
自分が住んでいる都道府県の法テラスにアクセスして、相談の予約をしようとしましたが――
予約枠がひとつも空いていなかったのです。
住んでいる地域で予約が取れないなら…実家のある都道府県で予約!
「これは無理かもしれない」
目の前が真っ暗になりかけたそのとき、ふとひとつの方法が思い浮かびました。
「夏休みに子どもと一緒に実家に帰省する予定がある。
だったら、その都道府県の法テラスで相談できるかもしれない」
さっそく実家のある地域の法テラスサイトにアクセス。
メールアドレスを入力し、届いたURLから必要事項を記入して予約を試みたところ――
希望日程での予約が無事に取れたのです!
その後、確認の電話があり「現在の居住地と違うこと」について聞かれましたが、「いずれ引っ越しを検討している」と正直に伝えると、理解していただけました。
実家のある都道府県での相談も可能。あきらめないで
この方法は少しイレギュラーかもしれません。
けれど、私のように「実家への引っ越しを視野に入れている」「今すぐは無理でも、別居・離婚後はそちらへ移る予定がある」――という方にとっては、十分現実的な選択肢です。
自分が今住んでいる地域で空きがなかったからといって、「無理だ」とあきらめないでほしいのです。
法テラスは、経済的に厳しい方こそ頼ってほしい
私は今回、偶然にも信頼できる友人に背中を押してもらい、「法テラス」にたどり着くことができました。
経済的に自立が難しい専業主婦の方、扶養内で働くパートの方、経済的DVを受けている方。
「弁護士相談なんてお金がないから無理」と思っている方にこそ、ぜひ知ってもらいたい存在です。
法テラスは、経済的に苦しい人のための仕組みです。
私は、あのとき諦めずに一歩を踏み出して、本当に良かったと感じています。
もし同じような悩みを抱えている方がいたら、どうか自分を守るために、知識を武器にしてください。
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