「もう、この家から離れたい」
モラハラと経済的支配の中で、そう強く思うようになりました。
離婚に向けた第一歩は、物理的に夫から離れる=別居すること。
でも、現実は甘くありませんでした──家を出るためには、お金が必要です。
そこで私は再就職を目指し、ハローワーク、マザーズハローワーク、女性のための就労支援機関、そして複数の派遣会社に登録しました。
最初の壁:「住んでいない地域では仕事を紹介できない」
派遣会社とのやり取りで見えた現実
私が希望した就業先は、両親が住んでいる地域でした。サポートを受けながら子育てと仕事を両立するためにも、安心できる環境を優先したかったのです。
しかし、派遣会社から言われたのは――
「まだ住んでいないのなら紹介はできません」
この一言でした。
「仕事がないと住めない、でも住んでないと仕事が見つからない」という堂々巡りに陥りました。
過去にチャンスを逃した経験も
パートと派遣、どちらが良かった?
実は、以前も派遣の仕事をいくつか紹介していただいていた時期がありました。
けれど「車通勤ができない」という理由でお断りし、最低賃金のパートを選択したのです。
今思えば、「車を借りてでも派遣を選べばよかった」と思う反面、派遣で稼げば稼ぐほど、夫からの「貯金しておいて」というプレッシャーや搾取も増えていたかもしれません。
最低賃金でも自由に使えるお金があるというのは、案外大きな意味を持っていたのだと今は思います。
オンライン登録は主婦の味方だった
自宅で完結できる派遣登録のありがたさ
その後もさらに3社ほど、派遣会社にオンラインで登録しました。
今は面談からスキルチェックまですべて自宅のPCでできる時代。専業主婦でブランクのあった私にとっても、とても助かるシステムでした。
中にはスキルチェックなしで簡単に登録できる派遣会社もあり、再就職への一歩として大きな自信につながりました。
オンライン面談は難しい現実
現地に住んでいない=採用は難しい
「現地に住んでいない人間に仕事は紹介できない」
これが派遣会社側の基本スタンスです。
私自身、「面談はオンラインでお願いしたい」と希望したのですが、結局は「採用先から敬遠される」という理由で断られました。
就業開始後に「やっぱり引っ越せません」となってしまっては、派遣元も派遣先も困りますし、当然の対応かもしれません。
Iターン・Uターン歓迎って本当?
書類選考すら通らない現実
正社員での転職も考え、何社か応募しましたが、書類選考の段階で落ちてしまうことがほとんどでした。
IターンやUターン歓迎と書かれていても、実際には「年齢」や「ブランクの長さ」で判断されているような気がしてなりませんでした。
再出発の自信になった言葉
「宝くじを引き当てた」と言ってくれた上司
私は15年ぶりに働いたパートで、事務雑務の仕事に就いていました。
退職時、上司が「面接一人目で宝くじを引き当てた」と言ってくれたことは、今でも心に残っています。
長いブランクがあっても、努力すれば誰かに必要とされる。
その実感は、離婚という大きな決断の背中を押してくれています。
これからの働き方と未来
今後、離婚に向けて本格的に動くため、転職活動は一時的に後回しになるかもしれません。
けれど、次はフルタイムで安定して働けるように、しっかり準備を重ねていくつもりです。
家庭のためだけではなく、自分自身の人生を取り戻すために。
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